日南市は宮崎県南部に位置する都市です。人口はおよそ5万人で、総面積の約80％が山林という緑豊かな地域です。1年を通して日照時間が長く、温暖な気候を利用してみかんの栽培なども行っています。

また観光資源が豊富で、鵜戸神宮・飫肥城下町といった歴史的建造物をはじめ、北郷の猪八重渓谷・南郷のジャカランダの森などの自然環境が特に有名。毎年多くの観光客が訪れます。宮崎市から鹿児島県へと通じる道中はリアス式海岸になっていて、海水が温かいこともありサーフィンスポットが多くあります。

日南市では、東京・大阪などの大都市で待機児童になってしまっている子育て家庭をターゲットに、積極的に移住PRを展開してきました。働き先をつくるために企業を誘致するなどした結果、子ども(0～14歳)の減少率は県内26の市町村のうち20位。なんとか少子化を遅らせ「持ちこたえている」状況です。

待機児童はゼロで推移していて、移住してきた「働き手」と「将来の働き手」を逃さないために、保育の質の向上にむけて取り組んでいます。

日南市独自の「木育」推奨

約400年前から飫肥地区で植林されている飫肥杉を使い、園舎の改築やおもちゃの製作などを行っています。2017年には、木育をテーマにした子育て支援センター「ことこと」がオープンしました。

保育士の子の優先入園

申請をうけて市が保育の必要性を判断する際、保育士さんのお子さんが優先的に入園できるよう配慮しています。保育士さんが子育てしながら働ける環境をつくることで、人材をしっかり確保し、保育の受け皿を維持するのが狙いです。