しっかり見られています!保育士が園児と接する時に注意したいポイント
- 2021.04.04
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「子どもは大人のことをよく見ている」なんて言われますが、これは本当のことです。子ども達にとって保育士さんは、家族以外でもっとも身近な大人の代表。子ども達の見本となるように、気を付けるべきポイントを整理したいと思います。
園児にとって保育士は「社会的参照」
まだ子どもだからわからないだろう、そう思って油断してしまっていることってありませんか?
園児たちは大人のことをよく見ています。特に大人のしぐさや表情など、視覚的な情報から相手の感情を感じ取ることができます。
1歳になる頃には、初めて見るものや新しいものに対して、その安全性を確かめるために大人の表情を参考にする「社会的参照」という行動が現れます。園児は周りの大人が発するものから、社会に対する知識をつけていくので、保育士からの影響はとても大きいです。
今回は保育士が子どもと接する上で気をつけておきたいポイントについてご紹介します。
目をきちんと合わせること
きちんと目を見て話すこと。意外と大人同士でもできていないことってありますよね。
園児たちと接するときもこれは例外ではありません。
目を見て話してくれないと、自分のことを理解してくれているのか不安な気持ちになります。しっかりアイコンタクトを取って理解や共感を示すことで、園児たちは保育士に安心感と信頼感を感じることができます。
目を合わせるというのは、実はそれだけでもコミュニケーションとして成り立ちます。園児をじっと見つめると、恥ずかしそうにしながらも、笑ったり手を振り返したりして嬉しい気持ちになるでしょう。そして見てくれているという満足感が情緒を育むことにもつながっていきます。
目線の高さを合わせること
基本でありつつも、忙しいとつい忘れてしまいがちなのが目線の高さです。
子どもは大人に比べて垂直方向にも、水平方向にも視野が狭いです。もし意識せずにそのまま接してしまうと、園児たちは保育士の表情がわからずに威圧感を感じて、不安な気持ちになってしまうでしょう。
目線が一緒だと園児たちは打ち解けて、安心しながら自分のことをお話しすることができます。園児たちと接する時には園児の視界の範囲に入ることを改めて意識しましょう。
表情はわかりやすくすること
同じ内容を話すときでも、表情豊かに接するのと、表情なしで接するのでは園児たちの反応が変わってしまいます。
子どもは生後8ヶ月の頃には表情への理解が進み、自分の行動の良し悪しを保育者の表情から読み取れると言われています。もし表情があまり見られなかった場合、園児は視覚情報から保育士の感情を悪い意味で汲み取ってしまうでしょう。園児たちは小さいながらもこの違いを敏感に感じ取るので注意しましょう。
園児たちは保育士たちに安心感を求めています。褒める時にも注意する時にも、感情に合った表情をして、ストレートに伝わりやすい表現をすることが大切です。
アイコンタクトと同様、保育士の豊かな表情は園児にとって安心感や信頼感を得られる大切な部分です。お話しをする時は、特に「ハッキリ」「わかりやすく」を意識してみましょう。
保育士の不満や愚痴
保育士の仕事は一筋縄ではいきません。園児、保護者、さらには同僚と、毎日たくさんの人と接するので、ついつい愚痴や不満を言ってしまいたくなる時があります。
つい園児のいるところで言ってしまったりしていませんでしょうか?もしくは内容が聞き取れていないから大丈夫と思っていないでしょうか?
実は子どもは5歳くらいまでに、神経系統の8割が成長すると言われています。そのため大人と同じように、話している内容が理解できなくても、表情からだいたいのニュアンスは感じ取ることができるようになっています。
職員同士のちょっとした会話であったとしても、園児たちの存在がすぐ近くにいることは常に意識しておくことが大切です。
まとめ
保育士が園児と接する時に注意したいポイントについてご紹介しました。
どの項目も当たり前に感じてしまいそうですが、日々の忙しさに追われるとつい忘れてしまいがちな内容です。子どもたちから信頼を寄せられる保育士になるためにもぜひ一度見直してみてください。