園児の安全管理について

2021.04.04
お役立ち情報
園児の安全管理について

子を持つ保護者にとって、安心して子ども達を預けられる保育園は強い味方。大切な命を守るため、保育園で何よりもまず気を付けなければいけないのが、子ども達の安全管理です。今回はその重要性を改めて考えてみます。

安全管理は最優先事項

保育施設は園児が楽しく過ごすことができる環境づくりに目が行きがちです。ですが実は、その土台にあるものは園児たちの安全です。安全が確保されていなければ、保護者も大事な子どもを保育施設に預けることはできません。日々の安全管理に注意して、危険を減らす体制を整えましょう。

保育活動中の安全

保育活動中は大きく分けて、室内、園庭、園外の3つがあります。

まず共通してやるべきことは、普段から活動前の導入として危険を回避する声かけをして、園児に危険を植え付けておくことです。

保育士がいくら目配りをしていても、園児たちが危険を危険と認知するようにならなければ本当の意味での安全管理とはいえません。ルールを共有し、保育士と園児が互いに意識付けを行うことで初めて安全な体制が整います。

室内で注意することは主に遊具の取り扱いです。鉛筆やハサミなどの道具を歩いて使っていないか、口に入れていないか、正しい使い方をしているか。また走り回ることも危険なので注意が必要です。

園庭では、遊んで良い場所とそうでない場所を理解しているか。靴はかかとを踏まずに履いているか。小さいお友達に配慮できているか。仲良く遊んでケンカをしていないか。散らばりやすいので目配りをすることが大切です。

園外は特に何が起こるかわかりません。歩く時は手をしっかりつなぎ、前を向いて、列を乱していないか。車の危険などを察知し、交通ルールを守れるか。木の枝などケガしやすいものを触っていないか。すべり台など、公園の遊具を適切に使えているかなど。

事前の声掛けを園児にすることで、公共の場でのルールを身につけてもらいましょう。ホイッスルを使うと効果的です。また夏場などは熱中症対策やプールでの目配りも必須となります。

衛生面の安全

衛生面の管理は園児の健康を保つため、また生活習慣をキチンと身につけるために必要です。

外で遊んだ後、トイレに行った後、または給食やおやつを食べる前に、手洗いとうがいをすることは必須事項です。感染症の予防としても非常に効果があります。

また外遊びや食事で服を汚してしまった時は必ず着替えをしましょう。子どもは色んなところを触ってはバイ菌を持ってきてしまうので、常にきれいに身を保つという習慣をつけることが大切です。その他にも食事前はテーブルを拭く。食事中は喉に食べ物が詰まらないか注意するなども気をつけましょう。

既往症の確認と共有

ケガ以外にも、疾患による事故に気をつける必要があります。

食物アレルギーを持つ子どもに、普段は配膳を行わない職員がミスして運んでしまったりすると、アナフィラキシーの症状を発症させてしまうリスクがあります。食物アレルギーだけでなく、熱性けいれんや肩が脱臼しやすいという子どもいるでしょう。まずは保育士同士で事前に情報を把握することが大切です。そしてそれと同時に、もし危険な状態になった時の初期対応をどうするかを想定しておくこともが必要になります。

不審者対応

不審者が現れた時の対応も、考えておかなければなりません。

まずは普段から施設のまわりや公園付近を見渡すクセをつけておいて、不審者がいないか事前に察知できるようにしておきましょう。また地域の不審者情報を日々把握したり、園内の施錠箇所が少なければ増やしたりすることも必要な場合があります。

男性保育士がいれば、それだけで抑止力が働きますが、そういった施設ばかりではないと思います。ホイッスルや携帯電話であらかじめサインを決めておいて、もし何かあった際に保育士同士で連携を組めるような体制を事前に作っておきましょう。

まとめ

園児の安全管理についてご紹介しました。大切なことは、事前にどんな危険があるか把握しておくこと、起こりそうな危険を園児にも周知してもらうこと、もし何か起きた時に対応を事前に考えておくこと、です。この3つの要素が組み合わさることで、安全性がより強固になるでしょう。ぜひ意識してみてください。