保護者対応で気をつけるポイント

2021.04.04
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保護者対応で気をつけるポイント

保護者への対応は保育士にとって大切な仕事の1つです。保護者と信頼関係のあるコミュニケーションを築くことが、保育施設全体への満足度につながっていきます。今回は保護者との良い関係を築くために普段からできること、またもしトラブルになった時の対応についてご紹介します。

普段から取り組むべきこと

第一印象を意識する

出会って数秒で決まるとも言われる第一印象。最初に抱いたイメージは後々にまで大きな影響を与えます。

第一印象は「表情」と「清潔感」で決まります。

表情は、明るく口角が少し上がっているのが基本です。ハキハキと元気よくあいさつして子どもたちに信頼される雰囲気を出しましょう。清潔感で気をつけるのは髪型や服装、爪、化粧など。保育の仕事をする上でキチンと適しているのかを確認します。保護者に「あ、当たりかも」と思ってもらえるのが理想です。120%の自分を見せる気持ちで望んでいきましょう。

話し方に気を付ける

会話する時の基本は「共感」「感謝」「褒める」です。

保護者は仕事と家庭と育児を両立させながら日々を過ごしています。そんな保護者をサポートするのが保育士の役目です。園児の悩みがあればまずは共感すること、ちょっとしたことでも園のために協力をしてもらえたら感謝をすること、育児の不安を取り除くために褒めること。小さなことの積み重ねが信頼関係を作っていきます。

逆に注意しなければいけないことは、不安や不快感を与える言葉です。

園児の成長に関して「普通は〇〇なのに△△ちゃんは~」などのプレッシャーをかける言葉や、「こういう時は〇〇をしてください」のような命令に聞き取れるような話し方は危険です。保護者の中に不信感を募らせてしまうか、下手をしてしまうと最悪の場合クレームになる恐れもあります。言葉選びは相手の立場を考えてしましょう。

若者言葉や園児の呼び捨てなどは当然NGです。

連絡帳の工夫

保護者は日々の連絡帳で子どもの成長を見るのを楽しみにしています。そのことを念頭において書く内容を考えていきましょう。

まず保護者の書いた内容や悩みについてキチンと共感&返信をすることが重要です。またフリースペースは淡々と今日起こったことを書くのではなく、園児の成長や心の動きを捉えたエピソードとして書くと、保護者に喜ばれます。さらにネガティブな表現を避けてポジティブな表現を心がけることも大切です。

連絡帳は家庭によっては成長の記録として大切に取っておくものです。後に残るものだということを忘れずに意識しておきましょう。

トラブル時の対応

子ども同士のケンカ

よくある子ども同士のトラブル。まずはしっかり保護者の話を遮らずに最後まで聞くことが大切です。

事実と異なる時でも最後まで聞くことで、ある程度気持ちが収まります。逆にタイミングを間違えてしまうと今度は対応クレームに発展してしまうので注意が必要です。

しっかりと謝罪をした上でこちらから詳細な状況を伝えしましょう。園で起きたことは全て園の責任です、できる改善策を提示した上でしっかりと見守ると伝えると保護者も安心します。

またトラブルになりかねないので、相手方の保護者が謝罪したいという場合を除いては、園が仲介して話を通した方が無難だということも覚えておきましょう。

保育士の対応についての不満

保育士のサービスに対しては、もし不満があってもたいていは口に出さないことがほとんどです。ですが積み重なったタイミングで突然出てくることもあります。

こちらもまずは素直に受け入れるところから始まります。相談したのに回答をもらえない、心ないことを言われた、保育士によって言っている内容が違うなど、こういったケースに関してはキチンと謝罪をした上で今後の改善策を伝えることが大切です。

注意しなければならないのが、園児の自立のために行っていることが冷たい対応をしていると思われてしまうケースです。例えばあえて園児の着替えの手伝いをしないといった場合もあると思います。こういった保育のプロとの価値観の違いは思わず正論を言ってしまいがちです。ですが正しい場合でもまずは意見を受け止めることから始めましょう。プロからの視点は謝罪をしてからゆっくりと伝えることを意識しましょう。

保育園の設備について

園庭の遊具などの保育施設の設備によって、園児がケガをしてしまうことがあります。

設備に関しては変えてくれと言われてもなかなか簡単に変えることはできません。しかしこういった場合に大切なのは、保育士で実現可能な改善部分をすみやかに実践し、保護者に再発防止の姿勢をキチンと見せることです。特に保育士全員で共有して話し合ったと伝えることは保護者にとって強いメッセージとして伝わります。できないと切り離すのではなく、改善する努力を見せることが信頼関係の構築につながっていきます。