正社員なみの待遇で復帰しやすい!保育士の時短勤務制度をご紹介

2021.04.02
保育園について
正社員なみの待遇で復帰しやすい!保育士の時短勤務制度をご紹介

保育士として現場で働いていた方も、自身が出産を経験し育児を始めると保育士としての復帰のハードルが高く感じられます。今回はそんな方へ育児と仕事の両立を目指す「時短勤務制度」という働き方についてご紹介いたします。

時短勤務制度

時短勤務制度とは

時短勤務制度は正式には「短時間勤務制度」といい、育児介護休業法という法律によって定められた制度になります。パートやアルバイトも時短勤務といえますが、ここではフルタイム勤務の保育士が利用する場合を意味します。

現在保育士不足は深刻であり、国も保育士を増やすべく様々な働き方を選べるように対策をとっています。時短勤務制度は「育児と仕事の両立」を目指すもので、特に子育て中の保育士が職場復帰をしやすいように考案されました。

内容

時短勤務になると1日の勤務時間は原則6時間になります。本来のフルタイムの規定勤務時間によっては多少前後しますが、通常の保育園は8時間勤務が多いので2時間短くなる計算です。

例えば8時からの勤務開始の場合は

  • ・通常   8:00〜17:00(休憩1h)
  • ・時短勤務 8:00〜14:45(休憩45分)←休憩時間は労働基準法による。
  • といった形になります。

条件

時短勤務を利用する条件は以下のものをすべて満たした場合になります。

  • ・3歳未満の子どもを育てている方。
  • ・1日の所定勤務時間が6時間以下でないこと。
  • ・育児休業中でないこと
  • ・日々雇用される方でないこと
  • ・労使協定により適用除外とされた労働者でないこと

ただし就業期間が1年未満、週の勤務日数が2日以内の方は取得対象外となります。

他にも園によって条件が変わる場合があるので確認が必要です。

給料

基本的には基本給から、短縮した時間分の給料が差し引かれる形となります。

時短勤務制度のメリット

転職活動の手間を省いて、雇用形態を維持できる

ただでさえ子育てで忙しくなるこの時期、転職活動を改めてするのは時間的にも体力的にも大変です。時短勤務でしたらこのような手間を省くことができるので気持ち的にもかなり楽です。

またそれだけでなく雇用形態を維持できるメリットがあります。時短勤務になったとしても社会保険や共済制度はフルタイムの時のまま利用することができます。有給休暇もそのまま引き継ぐことができ、園によってはボーナスをそのままもらえる場所もあります。

パートやアルバイトなどの時給制に比べて、時短勤務制度が優れている点は特にこの点にあるといえるでしょう。

仕事と育児の両立をできる

保育士としての仕事にやりがいを感じていた方でしたら、時短勤務制度の恩恵は大きいでしょう。パートやアルバイトの場合、時間の融通はありますがその分任せられる仕事も軽くなります。時短勤務は、子育てしつつも保育士としての仕事に責任を持って取り組みたいという方にお薦めです。

ブランクがなくなる

保育士としてのブランクが長くなってしまうと、復帰するまでのハードルが徐々に高くなってしまいます。時短勤務制度を用いることによって保育の技術や現場感覚、キャリアに対する不安を取り除くことができます。

時短勤務制度の注意点

短時間で終わらせないといけないプレッシャー

時短勤務の場合、自分の子どもを迎えに行く時間も考えて働かなければならないので、必然的に仕事のお尻が決まります。業務が溜まってしまう日などはかなり焦ってしまう可能性ががあるので、時間の使い方は特に注意が必要です。また残業を打診されることもあるので、必ず退勤しないといけない時間を伝えて調節をしてもらうことも大切です。

突然の事態に対応しづらい

子どもが発熱した時などの緊急時、すぐに迎えに行くことが困難な場合があります。こういった状況が続いてしまうと仕事と育児の両立が難しくなってしまいます。緊急時の対応に関しては職場での理解をもらうのと同時に、人員が普段からギリギリではないか事前に確認する必要があります。

時短勤務制度がない場合も

すべての保育園が時短勤務制度を取り入れているわけではありません。もし出産後も働きたいと思える職場でしたら事前に確認する必要があります。また時短勤務制度は申請するタイミングなども各事業所で変わってくるのでこちらも注意しましょう。