保育園と幼稚園の違いとは?

2021.03.27
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保育園と幼稚園の違いとは?

幼児教育に関心があるかたや知識がある方は知っていて当然の事ですが、意外と知らない方も多くいらっしゃる、幼稚園と保育園の違いについて実体験を交えながらお伝えしていきたいと思います。

管轄の違い

幼稚園の管轄は文部科学省です。小・中・高・大学と同じ管轄ですね。位置づけとして、幼稚園は学校に分類されるのです。一方、保育園の管轄は厚生労働省です。病院や介護施設など、人の営みを助けてくれる施設と同類なのです。簡単にいえば、「幼稚園は学校。保育園は働く親の為に子どもを預かる施設。」という認識で間違いありません。

認定子ども園

幼稚園に通っている子どもは質の高い教育を受ける事が出来る。保育園に通っている子どもは自分の好きな遊びを十分に楽しみながら生活力を身に付けることができる。という大きな違いがあり、そこに対して「それは平等な教育の補償に繋がらない」という意見が出始めました。

それに加えて、待機児童問題が大きくなり始め、ついに国は幼稚園、保育園に次ぐ第3の教育施設、認定こども園の設置を決定しました。認定子ども園は4つに分類されますが、分かりやすく言うと、幼稚園の教育的な側面と保育園の家庭支援的な側面を持ち合わせた施設です。その数は年々増加しています。

保育園ママと幼稚園ママの違い

筆者は両方の施設での勤務経験がありますので、そこで感じた違いをいくつかお伝えします。まずは保護者の雰囲気について。

幼稚園…やはり、子どもがどのような教育を受けているのか敏感で、頻繁に一日の内容を聞いてくる家庭が多いです。また、専業主婦も多くいらっしゃったので保護者同士の交流が盛んに行われていました。お迎えの際にも園庭や幼稚園の前で保護者同士が話し込んでいる姿もしょっちゅう見かけました。当然、お迎えや登園の際にお父さんの姿を見ることはなく、参観日や運動会で初めて会うというご家庭も沢山ありました。

保育園…登園、お迎えで園にいる時間が極端に短い() 当然ですね。仕事をしているママばかりですので、朝は自分と子どもの準備、出勤時間に追われていますので、登園の際もあわてて子どもとバイバイをして走り去っていき、お迎えの際は疲れた表情で帰宅してからの家事のこともあって言葉少なめに帰っていきます。共働きということでお父さんが送り迎えをしている家庭も少なくありません。

行事や活動の多さの違い

幼稚園…上記にある通り、教育施設としての役割があるうえに、多くの園が14:00で降園(それ以降の時間は有料の預かり)ですので幼稚園に居る時間が短いのです。ということは必然的に分単位での活動を余儀なくされ、非常に慌ただしい一日を送ることになります。1日の主活動で食育関連と運動会関連の取り組みをすることも頻繁にありました。そんな行事や活動に追われて、じっくりと子どもと向き合う時間を中々確保できないジレンマも当時は感じていました。年間計画表はびっしりと活動や行事で埋め尽くされていました。

保育園…開所時間が長いので、その分、活動もゆったり確保できます。また、教育的要素が少ないので、遊びや生活の経験に狙いを持っていくことが出来るので生活の知恵や人間関係が豊かになってきます。

研修に割く時間が違う

幼稚園は学校と同じ位置付けなので、長期休みがあるのでそれを利用して研修なども多く開かれています。また、14:00以降は事務作業など子どもと関わる時間が無くなるので、その時間に園内での研修を行うこともあります。一方保育園では勤務ぎりぎりまで子どもと関わる時間になるので、研修や事務作業に時間を割くことが難しい現状があります。

そういった背景もあり、勉強を進めていく幼稚園教諭は保育士に対して「遊んでいるだけ」と思いがちです。しかし、保育士は子どもと深く関わる事が得意で実践を通して子どもに引きついていくスキルが高い傾向にあります。

まとめ

  • ・幼稚園は学校と同じ位置づけ。保育園は福祉施設と同じ位置づけ。
  • ・認定こども園は4つのパターンに分類されるが、幼稚園と保育園のいいとこ取り
  • ・同じ幼児教育でもそれぞれ担う役割が違うので、園や保護者が求めることが違う
  • ・務める際に合う・合わないはあると思うが子どもと関わり合うことには変わりないのでどちらも素晴らしい仕事になる!