0歳児クラスでのやりがいと留意点

2021.03.16
保育園について
0歳児クラスでのやりがいと留意点

かわいい赤ちゃんの相手をするのはやりがい十分ですが、生まれたばかりの赤ちゃんには危険がいっぱい!大事な時期を預かる身として、保育士が気を付けるべきことをチェックしましょう。

幼稚園を除く、保育園や託児所、乳児院などでは当然のように0歳児からの受け入れがあります。月齢に関しては施設ごとに定められていますが、早いところでは1~3か月の赤ちゃんの受け入れがあります。今回の記事では0歳児の保育について詳しく綴っていきたいと思います。

 

■0歳児の危険性

  • 乳幼児突然死症候群

乳幼児突然死症候群という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?主に1歳未満の乳児に見られる突然死で、ほとんどのケースが午睡時に起こっています。恐ろしいことに原因が不明で、平成30年にはなんと60名以上の赤ちゃんがこれによって命を落としています。

さっきまで元気よく遊び、ご飯も食べてすやすやと眠っているかと思っていたのに、突然呼吸と脈が止まっているなんて。これほど恐ろしい事はありません。突然死症候群の予防策として、20分置きの睡眠チェックが義務となっている園も多数あります。(筆者の勤めている園でも行われます)

 

  • 怪我・誤飲

赤ちゃんは自分の身の守り方を知りません。歩き始めた時に転倒する事もあるでしょう。大きくなれば身の守り方も覚え体も強くなっているので、普通の転倒であれば大きな事故につながる可能性はほとんどありません。

しかし、0歳児は手をつく事がないので、頭・顔・首など重要器官が集まっている場所の怪我が多く起こります。そのため床はもちろんのこと、柱や机などの角にまで保護をするのが常識となっています。
また、口に物を入れて確認する発達段階の時期には、誤飲も多くあります。乳児の死因の常に上位にあるため、細心の注意が必要です。

 

  • 保育士の確保

0歳児を保育園で預かるには、「0歳児3人につき、保育者は1名配置する。」事が義務づけられています。保育士不足が叫ばれている昨今、保育士を新たに確保することは非常に困難を極めます。ですので保育士不足により利用定員が設けられ、入れなかった子どもが待機児童となるわけです。

 

  • 保護者へのアプローチ

子育て中のお母さんすべてに言えることですが、特に0歳児を預かる場合、保護者も初めての子育ての場合があるため、コミュニケーションが重要になってきます。「あなたの味方です」という姿勢を見せ、悩みを打ち明けてもらう事が安心につながり、トラブル回避に繋がります。子どもの様子を細かく具体的に伝えたり、ご家庭で困っていることを察して提案をしたりするといいでしょう。

 

■0歳児の最大のやりがい

0歳児を見るやりがいはなんといっても、子どもの目に見える成長です。歩く・食べる・遊ぶ・関わろうとする・話そうとするなど、人として重要な成長に携われるという事が最大のやりがいと言えます。熟練の0歳児担任を見ていると、「第2の母親」のような存在として、赤ちゃんが信頼を寄せています。そんな信頼関係もまた、保育士にっとっての存在意義となります。

 

まとめ

・乳幼児突然死症候群の防止のため、睡眠時のチェックが重要
・怪我が起こりやすいので環境整備はもちろん、常に危険に目を配る必要がある
・親も初めての子育てで慣れない場合があるので、保護者との密なコミュニケーションが必要
・天使のような寝顔や笑顔は最大のやりがい