連絡ノートの役割と重要性
- 2021.03.17
- 保育園について
忙しい業務の合間に、毎日書かなくてはいけない連絡帳。書くのが苦手という人もいるのではないでしょうか?連絡帳がどんな役割を持ち、どんなことを書けばいいのか、現役保育士がお伝えします!
保育士の業務の中でも、毎日書き続けなければならないものが指導案と連絡帳です。日々の体調などを家庭と連携して伝え合うだけではなく、育児の悩み相談なども連絡帳を通して行う事もあります。今回はそんな連絡帳について掘り下げてみたいと思います。
■どんな事を書くの?
連絡帳は受け持つ年齢によって多少の形式や内容が異なります。
【乳児】
2歳までの連絡帳には食事・排便・ミルクなどを書く欄があります。「養護・生命の保持」という狙いが多くを占めるクラスなので、生活がどのように営まれているのかを具体的に書く必要があるのです。また子育てが初めての家庭であれば、具体的に家庭の様子を尋ねながら「共に子育て」をする感覚でコミュニケーションを図ります。
【幼児】
主に活動内容やその様子、また成長を感じた事や心の変化などを記入していきます。
■よくある連絡帳での相談
仕事の都合上、両親がお迎えに来ることが出来ない家庭は代わりに祖父母がお迎えに来ることが多くあります。そういった場合、園での様子などを伝える事が難しいので連絡帳を通して子どもへの共通理解を図っていきます。
【行事を教えてください】
これ、よくあります(笑)
園便りやクラス便りを無くしてしまい活動や行事の必要な物、準備物などが分からなくなってしまい、連絡帳で尋ねられることがあります。
【怪我について】
子どもは保育園で沢山活動しています。友だちとの関わりの中や活動中に本人でも気付かないようなアザや傷を作る事があります。もちろん、保育士が気付くことが出来れば保育士側から口頭や連絡帳でお伝えしますが、そうでない場合は家庭から「膝にあざが出来ているのですが先生知っていますか?」などと書かれている事があります。わかる範囲でお伝えしますが、本当にわからない場合も正直、ありますのでその時は「分かりません。申し訳ありません」とお伝えするしかないですね。
【友だちの名前が出てこない】
これもよくあります。家庭での会話の中に友だちの名前が出てこないと親は、「この子は一人ぼっちでいるのだろうか?友だちと関わる事が出来ないのだろうか?」と不安に駆られます。連絡帳以外にも業務があり、時間を割くことが難しい事もありますが、保護者との良好な関係を築く為には、こういった不安や疑問に真摯に応えていく事が必要です。
- 友だちと遊べていない場合
このような内容で連絡帳を書くときには、「遊べない」のか「遊びたくないのか」「遊ぶ必要を感じていないのか」を観察して具体的に書きます。発達や性格によって友だちとの関わり方は変わってくるので、発達面でも伝えていくと納得してくれることが多いです。
- 友だちと遊べている場合
園では沢山友だちと関わっているのに、家では名前が出ない事もあります。傾向としては男の子によく見られますね。こういった場合は、誰とどのようなことをして、どんなやり取りの中で遊びが営まれているかを具体的に書きます。
■連絡帳は保育士にとっても必要なツール
家庭への報告や家庭からの相談に乗るばかりではなく、園生活の中で気になる姿や「あれ?」と違和感もった出来事を連絡帳に書くと、「実は、今朝叱り過ぎてしまって…」なんて返事が来て「あー!だからか!」と理解する事にもつながります。一方通行のツールではなく相互に利点がある優れものです。
まとめ
・園へ送迎に来れない、面と向かって相談しにくい保護者にとって大切な情報源
・家庭からの相談には丁寧に真摯に受け答えする
・具体的に、その子の心がどう動いていたかを書くと保護者は嬉しい
・保護者だけでなく、保育士にとっても必要なツール