保育士の転職は、実は夏が狙い目!?

2021.03.06
転職マニュアル
保育士の転職は、実は夏が狙い目!?

転職するなら、年度が変わる4月入社が当たり前と考えている保育士さんも多いでしょう。でも実は夏の時期にも、転職のメリットが多く存在します。今回は意外な狙い目である、夏の転職のメリットについてご紹介します。

新規スタッフ募集が狙える

新設の保育施設を狙うのでしたら、夏からがおすすめです。

近年保育士といって真っ先に思い浮かぶのは、保育士不足による待機児童問題です。待機児童を解消するべく、全国各地では新規開設の保育園が次々と設立されています。

新しい保育園を来年度の4月から円滑に運営するため、保育園の多くは8月頃から「オープニングスタッフ」を募集します。あまり見かけない多数採用の求人や、最新の設備を備えた保育施設もあるので、新しい環境で活躍したい保育士にとっては、うってつけの環境といえます。さらにゼロから一緒に作り上げていくので、既存の人間関係のしがらみがないのも魅力です。

 

追加募集のニーズがある

新学期がスタートしても、全ての保育園が順調に運営できるわけではありません。「早々に職員が退職してしまった」「スタッフの力不足で思ったように現場が回らない」など、始まってみるとさまざまな問題がでてくることも事実です。

保育施設の運営者は、1学期の間に職員の能力や配置を考え、夏頃から不足している人材を「追加募集」します。ここが狙い目です。

なぜならこの時期の運営状況の見直しは、行事が目白押しの秋に向けてとても大事なことだからです。保育施設にとって、1学期で課題となった部分を改善できなければ、保護者や園児、さらには従業員の満足度にも影響が出てしまいます。このニーズをうまく利用することができれば、希望の職場に転職できる可能性も増えていくでしょう。

 

競争率が低い

 

あえて夏に転職しようという保育士はまだまだ少数派です。そのため競争率が低く、ライバルが少ないことがメリットだといえるでしょう。

少しタイミングが遅れてしまうと、今度は学生の就職活動が本格化してしまいます。秋には保育施設もその対応に追われてしまい、どんどん忙しくなってしまうでしょう。9月以降の求人は必然的に倍率が高くなるため、いくら売り手市場の保育士でも、希望の施設に採用されるとは限りません。

その点、夏は学生たちもまだ実習期間なので、対応してもらいやすいメリットがあります。時間をかけて園見学ができたり、面接などの日程に融通を利かせてもらったりしやすいのもポイントです。採用側の園にも意欲的であると好印象を持ってもらいやすく、うまくいけば第1志望の園も狙いやすくなります。

 

時間に余裕が持てる

夏から転職活動を始めるメリットは、保育施設側にも時間の余裕があることです。

園児たちが新しい環境に馴染むまでの慌ただしい1学期を経て、ある程度職員が感覚を掴んで慣れてくるのがこの頃です。この時期でしたら、納得いくまで園見学に行くこともできますし、保育園側からも余裕を持って丁寧に対応してもらえる確率が高くなります。

もしめでたく内定がもらえた場合、夏は多くの園でそれほど大きなイベントがありません。さらに希望保育のみの対応となる7~8月の期間と重なるので、職場環境も落ち着いて、新しい業務を覚えるのにも最適といえるでしょう。

 

夏の転職の注意点

メリットも多い夏の転職ですが、注意点もあります。

まず退職理由をキチンと伝えることです。途中で現職を辞めることに責任感がないと思われないよう、「なぜこのタイミングで転職したいのか」について筋の通った説明ができるようにしておきましょう。相手にマイナスの印象を与えないことが重要です。

また退職の意向は、法的には2週間前に伝えればよいことになっていますが、社会人として引き継ぎなどの配慮をするのであれば、少なくても1か月前、できれば2ヶ月前には伝えておくようにしましょう。3月まで勤務するのが常識、という空気を醸成している職場では、残念ながら最後まで理解してもらえないケースもあるかもしれません。しかし自分のキャリアを真剣に考えた結果であれば、それは尊重されるべきものです。

もし自分の希望に叶った職場を見つける時は、ぜひその覚悟も頭に入れておきましょう。