園児同士のトラブル!上手に解決する方法

2021.03.06
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園児同士のトラブル!上手に解決する方法

保育園児同士のトラブルは、歩く・食べるなどと同様に日常的に起こります。小さなトラブルも含めると毎日何かしら起こっていますね。

今回の記事ではそういったトラブルの具体例を挙げながらどのような関わり方で、子どもの心を育んでいくのかをお伝えしていきます。

■ケース1【乳児の噛みつき】

これは非常に多い例です。子どもの中には自分の気持ちや怒りを表現する際に相手に噛みつきという行動で伝える事があります。

理由は様々ですし、乳児の場合は気持ちをコントロールすることが難しいので、出来る限り保育士を常につけておく事で未然に防ぐことが出来ます。

乳児と言えども本気で噛み付かれた場合、痣になってしまったりひどい場合は出血したりします。同時に子どもも痛い思いをしますし、それに伴い子どもの保護者からクレームを受ける場合があります。

だからこそ、噛み付きが多い子どもに対しては、出来る限り近くで見守る必要があるのです。

■ケース2【おもちゃの取り合い】

これも非常に多いトラブルです。これの対処法としてはおもちゃの数を十分に用意する事。遊びの時間を分けて絵本や製作をする時間を設けるといった対策があります。

とはいえ、順番を待つ事や分け合う事も学ぶ機会なので互いの思いをしっかりと伝え合うように保育士が仲立ちをし、歩み寄れる着地点を一緒に考えていくとことで、子どもたちの社会性が育まれる機会に繋がっていきます。

■ケース3【言い上げ】

A君がルールを守っていない、若しくは望ましくない言動をした時にB君が保育士に訴えに来ることがあります。

そうするとA君は必死にB君に謝るのですが、この場面での謝るという行動は心の成長になんの意味もありません。『怒られるから謝る』という心理になっているので《謝る》の本質や意味とはマッチしていませんね。

そういう場面がある時には、まずはB君に自分の考えた事や思った事を自分で伝えてみるように促します。B君が一人で言えない性格ならば保育士が後ろに立って付き添います。

そこでB君の思いを知ったA君がどういった行動に出るのかはA君次第でいいのです。ただ、B君には先生に教えてくれる事はありがたい。という事だけ伝えるのも大切かと思います。

■ケース4【一対複数のいじめの構図】

これはいわゆる無自覚のいじめです。幼児の時期には他者をいじめるなんていう概念はありません。

しかし、A君が好きだからA君と一緒に怒ってみる。ちゃんと見ていないけどB君はいつも失敗するからきっとB君が悪いのだろうという憶測や主観で一人の子どもに対して数人で怒ったりすることがあります。

これはいじめの心理の始まりなのでしっかりと指導していきます。私は必ずこういった出来事は全員に知らせ、一緒に考えるようにします。

世の中にはいじめによって悲しい結末になってしまう事もある事を知らせ、自分の行動の責任の重さを知るきっかけとなるはず、ですのでしっかりと子どもに伝えましょう。

■ケース5【A君が叩いた】

子どもから非常に多いこの訴え。これ、実はA君は気付いていないのです。そうです。当たってしまったというケースです。

集団生活なので動いた時に思わず足や手が友だちにあたってしまう事が多々あります。当てられた方は『叩かれた』と勘違いして物凄い剣幕で怒ったり、保育士に訴えたり、泣いたりします。

しかしA君にしてみれば『え!?何の話!?』となっているのです。その状態に気づいた時には、A君に悪意がない事をB君に伝えていきます。

そして、もし当たった自覚があった時にはその時に謝ればいい事をA君に伝えていきます。わざとじゃなくても痛い思いをするとびっくりしたり、腹が立ったりする事も同時に伝えましょう。

そして当てられたB君には、『もしワザと叩いたりしたときには怒ってもいいと思う。けど、わざとじゃない事もあるからまずは相手に聞いてみてあげてね』と伝えていきます。子どもはそうして客観視を覚えていくのです。

まとめ

■避ける事が出来るトラブルと避けられないトラブルがある

■必ずしもトラブルは悪いとは限らない

■衝突は成長の上で大切なコミュニケーションなので、客観視や思いやりを育むチャンス