ご飯を食べない子どもへの対処法
- 2021.04.02
- お役立ち情報
大人だって嫌いな食べ物はあります。子どもならなおさら。保育士として、どう「食事」と向き合ってもらうか、おすすめの方法をご紹介します。
乳幼児期の子どもにとって、食事は健康な体を育むためにとても重要ですね。
でもいざ給食の時間になると、なかなか箸が進まないということも多いのではないでしょうか?
今回はご飯を食べない子どもへの対処法をご紹介します。
ご飯を食べない理由はさまざま
ご飯を食べない理由は、子どもによって一人ひとり違います。
原因としてよく挙げられるのが、
- 嫌いな食べ物がある
- まだ遊びたい
- 食事中でも他のことが気になってしまう
- 運動不足でおなかが空いていない
- 食がもともと細い
- 偏食がはげしい
といったことです。
大切なことは、一人ひとりの要因に合わせて対処していくこと。
ご飯を食べないということは複合的な要因が考えられます。
保護者と情報共有しながら、その子に合った方法を見つけることが大切です。
無理強いはダメ
無理に食べさせることはやめましょう。
給食の時間が嫌いになってしまい、食べること自体を拒否するようになってしまいます。
「食べたくない」という子どもの気持ちをいったん受け止めてあげましょう。
その次のステップとして、食べることに興味を寄せてくれるような方法を考えていきましょう。
おすすめの対処法
少しずつ分けて食べさせる
子どもたちはプレートにずらっと並んだご飯の量をみて、尻込みしてしまうことがあります。
そんな時は食べられそうな量を見せて、徐々に進めていく方法がおすすめです。
「アリさんの分だけちょっと食べてみようか?」
などと声をかけると、頑張ってひと口食べてくれることがあります。
少量からちょっとずつステップアップしていくことで、いつの間にか嫌いな食べ物を克服できることがあります。
苦手な食べ物がある場合は、お腹の空いている最初のうちに食べてもらうという方法も有効です。
自尊心をくすぐる
自分で何でもやりたがるイヤイヤ期や負けず嫌いな子どもには、その自尊心をくすぐってみる方法がおすすめです。
「もう〇〇ちゃんはお姉ちゃんだし食べられるよね」
「これを早く食べられたらすっごいよ!」
などと声掛けをしてみましょう。
他にもお気に入りの人形やキャラクターを利用する方法があります。
「◆◇はニンジン食べられるんだって!」
「◆◇も〇〇ちゃんがご飯を食べているか見ているよ」
などと上手に設定して活用すると良いでしょう。
声掛けのバリエーションを増やす
保育士の上手な声掛けで子どものモチベーションをコントロールすることができます。
「かばさんのお口で、ぐわーっとおっきく食べてみようか!」
「もぐもぐって食べるんだよ」
「これ食べるとコリコリって音がして面白いよ!」
「お皿ピカピカ〜にしてみようか!」
「これ食べたら、おもちゃで遊ぶよ!」
擬音をうまく混ぜて話すのがおすすめです。
子どもたちが興味を示してくれたら正解です。
事前に興味を持たせる
食事の前の導入として、食に関する手遊びや絵本を使うのが効果的です。
想像を膨らませることで、給食に対する期待感がより高まっていきます。
これらの活動は食に興味を持ってくれるだけではなく、活動と活動の区切りを意識させて次への移行をスムーズにするという点でも、非常に効果的です。
食育をしてみる
保育施設の中には食育に力を入れている保育園もあります。
菜園やプランターを使って子ども自身で野菜を育てることは、貴重な体験になります。
自分で育てたぶん、食材に対してよりいっそう興味や愛着も湧いてきます。
環境によってできること・できないことがありますが、好き嫌いの克服方法としては効果が高いです。
できたら褒めよう!
子どもが頑張って食べようとしている姿勢が見えた時は、「すごいね!いっぱい食べたね!」ときちんと褒めてあげましょう。
たとえ小さな一口でも、食べられたという経験は子どもにとって自信をつけるきっかけになります。
自信がつくことで子どもも食べる量が増えていくでしょう。