子どもに注意する時のポイント
- 2021.04.03
- お役立ち情報
叱る行為はパワーを使うから苦手な人も多いはず。けれど愛情をもって叱ることは、子どもにとって大切な成長へのステップです。子ども達にとって有益な叱り方とは何か、勉強してみましょう。
保育士として日々子どもと接していれば、必ず園児の問題行動に対処しなければならない場面が訪れます。
今回は子どもを注意する時におさえておくべきポイントをご紹介します。
叱ると怒るの違い
叱ることと怒ること。
まず保育士はこの2つの違いを理解しなければなりません。
「叱る」とは、相手のことを考えて、間違った行いを正すために伝えること。
「怒る」とは、自分の感情をぶつけて相手を強制的に屈服させることです。
最初は子どもの悪いところを改善させるために叱っていても、改善されないことで感情的になり、怒りをぶつけてしまうケースもあるでしょう。
まずは湧いてくる怒りを自分の中で処理した上で、次に相手に伝わる方法を模索するスタンスが重要です。
注意する時のポイント
すばやく簡潔にわかりやすく
子どもの記憶力や理解力は、成長途中のためまだまだ高くありません。
そのため問題行動があった時は、その場ですぐに指摘をしましょう。
そうしないと、自分の行動と叱られたことを結びつけて考えることができません。
注意する際は、
「この前も〇〇したでしょ?」
「何回目だっけ?」
といった回りくどい方法は避けましょう。
理解に至らなくなってしまう可能性があります。
「〇〇はやめて」とストレートにお願いし、「次からはこうしてね」とわかりやすく代替案を出してあげるのがベストです。
こうすることで、子どもは次にするべき行動がわかるようになります。
キチンと目を見て話す
目を見て話すことは、しっかりと気持ちを伝えるのに必要な非言語能力の1つです。
保育者は何か他の業務をしながら注意したり、別の園児の相手をしながら話したりすることがないよう気をつけましょう。
キチンと目を見ることは、保育者の本気度が子どもに伝わりやすいので、ぜひ実践してください。
スキンシップをしながら伝える
スキンシップは、つい感情的になりがちな保育士さんにおすすめの方法です!
通常であれば、人間は叱る時には相手と距離が離れていて、褒める時には近づいてスキンシップを取ります。
この2つの行動を混ぜることで、保育者が自然と中和された行動を取れるようになります。
頭をなでながら、型に手を当てながら、ぎゅっと手を握りながら注意をしてみると、落ち着いてスキンシップに見合った言葉選びができるようになります。
子どもの気持ちを察する
子どもには子どもなりの理由があります。
頭ごなしに否定してしまうと、自信をなくして消極的な考えになってしまうので、子どもの気持ちを汲み取ってあげることはとても重要です。
注意する時には「~したかったんだね」と認めてあげることを意識し、その上で、「でも〇〇するのは危ないからやめようね」と伝えると理解されやすいでしょう。
子どもだからといって軽く扱ってはいけません。
自尊心も大切にしてあげましょう。
理由をきちんと伝える
子どもは叱られた理由がわからないことがほとんどです。
理由を言わずに頭ごなしに叱ってしまうと子どもは反抗的になり、聞く耳を持ってくれないくなってしまうこともあるでしょう。
「これをすると〇〇が◇◆しちゃうからやめようね」と、納得してもらえるように伝えてみましょう。
理由を伝えることで、行動の改善とだけでなく相手の気持ちを考えるという良い経験が期待できます。
すぐ効果が出ると期待しないこと
注意してもなかなか成果がでない!と、悩んでしまう保育士も多いと思います。
しかしそんな時こそ、長い目で見て考えることが必要です。
今は「行動を改めさせる時期」ではなく、「今後良くないことだと理解してもらうための、種まきの時期」だと考えましょう。
子どもは成長するにつれて、自然と行動も抑制され、理解も深まっていきます。
そんな時に保育士の伝え続けていた言葉が、ようやく芽を出して効果を発揮します!
今言い続けていることは決して無駄にはなりません。
言い続けていくことで、1〜2年後に結果として返ってくることが教育にはあります。
ぜひ諦めずに、根気よく子どもたちと向き合っていきましょう。