STEAM(スティーム)教育とは?

2021.04.04
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STEAM(スティーム)教育とは?

時代に合わせて、子ども達の教育方法もどんどん新しくなります。AIや車の自動運転などが珍しくない時代の、新たな教育方法をご紹介します。

最近テレビやメディアでも取り上げられるようになったSTEAM教育。
これからを生きる子どものために、アップデートされた注目の教育法を今回はご紹介します。

STEAM教育はアメリカで生まれた教育方法

STEAM教育はアメリカ発の教育方法で、読み方は「スティーム教育」になります。

元々は2000年代にアメリカから始まった、

  • Science(科学)
  • Technology(技術)
  • Engineering(工学)
  • Mathematics(数学)

などの理系に特化したSTEM教育(ステム教育)がベースになっています。

STEAM教育はそのSTEMに、Art(芸術・教養)の”A”を足してさらに進化させた教育法となっています。

STEAM教育は現代を生き抜くための力

今世界では科学技術に優れた人材を数多く育成しようと、アメリカを中心に国家的な戦略が進められています。
現代のテクノロジーはどんどん進化していて、AI(人工知能)や、人に替わるロボットなども数多く社会進出しています。
私たちの生活の中にはスマートフォンやタブレットなどの電子機器が増え、車の自動運転もやがてやってくるでしょう。

現代社会は今までよりもさらに早いスピードで、変化が起きています。それにも関わらず、変化を生み出すことができるデザイナーやエンジニアは全世界で不足しているのが現状です。

そんな環境の中で必要となるのが、新たな変化を生み出せる能力を持つ人材です。

理系の素養だけでなく、ものづくりにも特化したSTEAM教育は、今後全世界で必要となっていくでしょう。

STEAM教育の特徴

STEAM教育の特徴は「手を動かすこと」にあります。

読み書きが中心であった従来のカリキュラムに比べ、STEAM教育では自ら触れて学ぶことを大切にし、ものづくりや将来の仕事へつながることを学べます。
例えばオリジナルのロボットを作って、プログラミングまでして操作をしてみたり、または「耐久性の高い建築」というテーマで家を工作してみたり。

子どもたちは科学や工学を楽しみながら、試行錯誤する力を身につけることができます。

 

ここで大切なのが「Art」の要素です。

自由に創造する「芸術」と、人に不可欠である「教養」の要素が加わったことで、理系の論理的思考力を持ちながらも、最後の表現方法にそれぞれの個性や創造性を育むことができるようになりました。

これは理系科目が身近に感じられるようになるだけではなく、その技術を製品として完成させる、最後のアウトプット方法まで学べるという実践的な教育方法です。

子どもたちは体験の中でさまざまな課題を見つけ、クリエイティブな発想で問題解決を創造、実現していくための手段を身につけます。

 

日本のSTEAM教育

アメリカを筆頭とした中国、シンガポール、イスラエルなどの国は、テクノロジーに特化した人材を育成するためにSTEAM教育を国家的な戦略として取り組んでいます。

そんななか日本でもSTEAM教育を推進していくにあたっては、課題がいくつか予想されています。

 

教え手の不足

今までになかった教育手法であるため指導できる人材が少なく、なかなか思うように浸透していないのが現状です。

世界ではもう国家プロジェクトが進み教育施設がどんどん作られているのにもかかわらず、日本ではやっと注目され始めたという段階なのです。

 

環境整備

充分なSTEAM教育を受けるための、パソコン・タブレットなどのデバイスやネットワーク環境の手配が早急の課題であるといえます。

STEAM教育の推進にはこうした課題が予想されており、解決が急務となっています。